第4話

青とわたしは小学校を卒業する頃には話をする事もなくなった



中学校では何人もの彼女が青には居た



高校では誰が彼女か分からない程、女の子が傍に居た



大学はワザと県外を選び離れようと心に決めた



なのに、大学に受かり一人暮らしを始めてみればアパートの隣の部屋は青だった



誰にも言わずに受験した筈がまた青と一緒だった



見たくもない青をまた見つめる日々が続くのだ



引っ越しの日にいきなり青がわたしの部屋に入って来た



そこで何年振りかの会話をした



「ゆか、これ俺ん家の鍵だから」



そう言って渡された鍵はわたしの封印を簡単に開いた

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