三畳一間

第14話

そんな“曰く付き”(あくまでも妄想だが)のアパートに入った泥棒は、よっぽど切羽詰まっていたのであろう。




間取りも今では有り得ない三畳一間。



共同トイレ。




風呂なし。




まるであの名曲に出てきそうな小さな下宿、いやアパートである。




こんなアパートに住んでいて盗られるものがあるのでしょうか。




泥棒もこんな貧しい部屋から、いったい何を盗ったのでしょう。




確か「生活出来ない!」とか言っていたような。




すると、生活必需品って事?




何だろう?




この男の生活ぶりが荒れ過ぎていて、まるで想像出来ない。



まさか、醤油とか砂糖とかの調味料?




こんな都会の街で、そんなものを盗む泥棒なんて聞いた事ないよ。




多分、泥棒もあまりにも盗るものがなかった為、苦し紛れにギターでも持っていったのだろう。

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