泥棒

第12話

「入られた~っ!」



「泥棒に・・・。」



もとから散らかっていたのか、泥棒が部屋をあさって散らかしたのかは定かではないが。




とにかく、荒されたらしい。




しかし、当然と言えば当然の話し。




この男、戸締まりをキチンとしなかったのだから。




いや、戸締まりが“出来ない”と言った方が正しいかもしれない。




何故ならー




ドアの鍵が壊れている事も去ることながら、老朽化のせいなのかドアが歪んでいて、きっちりと閉まらないのであった。




これじゃぁ、泥棒に入られても文句は言えないだろう。




逆に泥棒じゃなくても、普通の通行人でも出来心で入ってしまうかもしれないじゃないか!




悪事を助長してしまうようなこの部屋ってー



いったいー?

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