※2話 黒崎のイブ

第17話

専門学校を卒業してから、4年の月日が流れた。


俺は卒業の為に仕事を減らして一年半学生の身分を堪能…


と、いきたかったが…


そんなに自己都合で上手くいくわけが無かった。


みずきちゃんは卒業と同時にアイツの元へと発ってしまったし。


話の合う連中は谷田とかと同じ一年先に卒業していったし…


わりと俺独りで居たんだよな…


結果的に写真で何か仕事をしようと思っても、なかった。


俺は趣味程度が良かったんだろう。


本業は子供の頃からの役者だから…


来年のカレンダーには自分で撮った写真も載せられている。


少しだけ嬉しい。


いや、かなり嬉しい!


20代半ばになり、そろそろ周りも結婚と言う文字が見えてたりする。


けれど、俺は…


まだまだ、引きずっている恋がある様で…


忘れたと思っていたのに、突きつけられた現実にショックを隠せないでいた。

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