第68話

「チビ姫!!一体何があったの!?大丈夫!?」



「ギャァァァア!!」



ああ。


長髪が開け放たれてる扉から外へ放り出された。


長髪が見えなくなって、1人の美女があたしの前に現れる。



凛さんと並んでも、見劣りしない、ゴージャス美女。



高い所で巻き上げたワインレッドの髪。


キリッとした眉に一重の切れ長の目。


真っ赤な口紅が大変似合う…んだけど。



何故…極妻…?



黒地に金の牡丹刺繍の着物を着てる花音さんはどこからどー見ても極妻で。


その横には、未だアゴひげの顔をギリギリと締め上げてる健さん。



やっぱり、健さんだった。

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