そして、今度はサラリーマンの男の人の方へ。

あたしを助けようか迷ってる。

その気持ちはありがたいけど。

『手を出さないで』

睨むように男の人を見て、手で制する。

大事なお客様に怪我をさせるわけにはいかない。

あたしの言いたいことを理解してくれたみたいだけどなんとも渋い顔をしてる…。

申し訳ない。

それでも動かないのを確認して、最後の１人ゴスロリファッションの女の子を見ると。

うわぁーお。

この不穏な空気の中、我関せずで本を読み続けてる。

うん…寂しくなんて…ない…もんね…。

｢これ、"黒豹"のマークじゃねぇか!!｣

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