子猫のように一人きり

第52話

何も

無かったかのように

平気な顔して

パタンとドアを閉めて

貴方は出て行った


あんなに「好き」って

囁いた言葉は

全部嘘だったの?

余りにも儚くて

辛すぎて

泣き崩れるだけ


愛し合った

部屋の片隅に

貴方の匂いが残る


一人きり

まるで捨てられた

子猫みたく

丸まって寒がって

震えて泣いて


「馬鹿」って叫んでも

心の中に残る

「好き」って言葉


今貴方は

誰に微笑んでるの?

もう二度と

見る事もない

優しい貴方の笑顔…


By 小さな貝がら

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