第78話
覗き込んできた男をオリシアは追い払った。
ガチャガチャと硝子の当たり摺れる音と「俺が相手だ」声がしたので、顔を向ける。
でっぷりとした男が腕を組んで立っていた。
「やめようぜ?」
「見てな」
服を引っ張ったアスラットににっと笑い、真ん中の席に男と向き合い立つ。
「ウォッカ」
「姉さん、随分呑んだあとのようだが?」
「カクテルなんてジュースと同じさ。ウォッカ」
もう一度言い、口の端を上げた。
「いいだろう」
取り敢えず、小さな杯に十杯分のウォッカがそれぞれの目の前に用意された。
くいっとオリシアが一杯呑むと、男も一杯呑む。
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