第88話

「大丈夫だ」





永久があたしの頭にポンっと落ち着かせるように触れる






「波流ちゃん大丈夫だよ」





いつもの笑顔で裕がいった

大丈夫なのかな…







「大丈夫っ!!」





ぎゅーなんて楓が抱きついてくる






可愛い






「おめーのや誰も見ねぇけど…、覗こうとしたやつは殺す」







おぉ、何物騒なことを言ってるんだね隼人くんよ






「ごめん、大丈夫だから波流」







力なく叶斗が笑った







みんな自分責めてそうだな






一緒にいる期間は長くない






でも、この人たちはほんとに仲間思いでいい人たち







だから、もしあたしの正体がバレてもいいのかもしれない










仲間だと思ってくれるなら、あたしも仲間だと思うよ







守ってもらう分、あたしも守るからね






だから、







「うん







"大丈夫"だよ」










そう静かに笑った

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る