第31話
「おい」
少し威圧感のある声で後ろから声を掛けられる
その声に反応して振り向くと、そこには黒髪の男がいた
男の髪を見て、この環境に似合わない髪の色で違和感があった
「誰だ」
黒髪は180ぐらいであたしを見下ろしながら問いかける
なんだこいつ
めっちゃにらんでくる
「睨まないでほしいんだけど
それに、目がつかれるよ」
あたしのこと知らないからって、睨むのは違くない?
それに比べて、見ず知らずの男の目の心配をするあたしって、優しいと思うわ
そんなこと考えてるあたしを、叶斗が変な目で見ているのに気が付かなかった
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