影のように寄り添う

第61話

「別にずっといてもいいんだぞ?」

そういう情報屋の親切心を僕らはやんわり断った。


一週間程で情報屋のアパートを出て、マンションに移った。


仕事により、ときには狙撃手として、ときには近くから援護をと

僕は先輩のアシストに努めた。

先輩が仕留めきれない敵を確実に仕留める。


マサさんも同じだったのだろうか?


「新月…朔だな」

「え?」

「知らないか?新月は旧暦呼びで朔と言うんだ」

マサさんがいなくなってから先輩は口数が少なくなった。


落ち込んでいるだけかもしれないけど…


見上げると月はない。

僕は月を探した。

「黒い月」

「はい?」

「新月は光らないよ。たぶん、この方向だ」

先輩は空を指差す。

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