第4話

そんな中、誰かの合図で始まった喧嘩。

骨と肉がぶつかり合う鈍い音や、男たちの殺気立った声が鼓膜に響く。



耳を抑えようにも縛られた手首のせいで不可能。

その手首のロープを何とか外せないかとおしりの下をくぐって足を通し前に持ってくると歯で少し緩ませた。


無理やり引っこ抜くと手首は赤くなり血が滲んでいた。





2階にいるのは私と監視の男だけで、喧嘩は下の広場で行われている。

男たちは喧嘩に集中していて私の事なんて頭の中にきっとない。


監視が1人なら逃げられると踏んだ私は、一瞬の隙を狙って非常口に向かって走った。



「おい、待て!」



すぐさま追いかけてきた男だけど、紅竜側に逃げれば何とかなると思っていた私。


だけど、現実はそうはいかない。

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