第86話

タムタはゆっくり口を開いた。

「――お前さ」

「……何?」

「どうして、庇った?俺のこと」

サリッシュが立ち止まる。

「庇ったつもりはない」

「俺に撃ってほしくなかったんだろ?」

サリッシュの頭が傾き、髪が揺れる。


後ろ姿では、タムタには何もわからなかった。レッドやサリッシュのように、気配すらも感じることができない。

「なんのことだ?」

頭を戻すとサリッシュは歩き出す。

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