第23話
『…残念だけどそれは出来ない』
「えっ…何で?」
さっきまで困り顔だったのに今は不思議そうに首を傾げて聞いてくる女子たち。
『要らないから』
「要らない…?」
『そ。要らない』
そう言って私は周りからの視線を受けながら教室を後にした。
私に大切なものなんて必要ない。
友達…恋人…家族…
何もかも要らない…
私は“あの日”から
ひとりで生きていくと決めたんだ―――
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