第59話

「その格好ですんのか?」


視線をゆっくり制服に指して聞いてきた。


『そうだよ。ブレザー脱いでやるつもり』


着てみてわかったけど、中学のセーラー服と違ってブレザーは意外と動きやすいんだよね。


前みたいに着替える手間もなく楽ちん。



「本当にそれでやるのか?」


『だからそうって言ってんじゃん』


なにその確認みたいな言い方。



「駄目だやらせねえ」 


数秒の沈黙のあときっぱり却下された。

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