第72話

この先あたしはこの家族とやっていけるのだろうか。




不安だ。



「矢雄斗、黎恩を部屋に案内してやれ。今日は疲れているだろうしな」



組長さんは煙草をプカプカ吸いながら言った。



「あぁ、黎恩こっちだ」



矢雄斗は立ち上がった。



あたしもそれに続いて立ち上がろうとしたら、永遠がしがみついてきた。




「永遠、俺とお話するか」



自分の膝をぽんぽんと叩いて、永遠を呼んだ組長さん。




永遠はあたしを見てきたが、微笑すれば組長さんのところにいった。




あたしの言いたい事が伝わったか。




「行くぞ~」



矢雄斗の声と共に、あたしは立ち上がり歩き出した。

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