第40話
『おじゃましてます』
何か喋らないといけないとに思い、慌てすぎて低い声で挨拶をした。
「いらっしゃい。名前は何て言うの?」
女の人は和らかな口調であたしに聞いてきた。
『あたっ…俺は…』
あたしは戸惑った。
今日初めて会った奴等に
あたしの名前を言っていいのか。
言ったとしても、誰かにバラされないか。
この人等を信用していいのか。
いろんな不安が頭によぎる。
そんなあたしの気持ちを悟ったのか、夏咲組の組長らしき人が口を開いた。
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