第21話

“是非とも”?

それが引っ掛かりはしたが、

レイリードは上官に向けて続けるのは難しいと、苦悩した表情を見せた。



「君はこの監獄で、政治犯の精神の矯正なんていう、

いったい何をするのかよくわからない仕事に付き、苦悩していることだと思う。

実際、君の上官である私も未だにそうなのだ。これが本当に正しいことなのかどうか確証もないのだ。

人にはそれは相性というものがあるし、囚人と監守にもあるわけで、

苦痛を強いるのは酷かもしれないが・・・」



チッ・・・



苦々しい心痛からおもわず漏れたレイリードの舌打ちが、

上官の言葉を遮った。



「自分、ダルいんすよ。

─まず、囚人には個々人に対する治療の方針を定める─

それを決めた時点で方針から間違ってたんだと思います。

無理だったんですよ」



上官はしばし考えて言った。




「家族療法のことかね?

ルシフェル・イヴァンナ囚のようなケースは経歴からもわかるように、家族の関係が幼い頃に崩壊していることが多いのだ。

それでまずは家族療法を考えたのだが、

君はそれが間違っていると?」

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