第39話

「お世話になりました。ありがとうございました。これ、少しですが、お礼です。これでシャンプーを買って下さい」



私は、お世話になったお礼に、南さんに、化粧品の商品券を渡した。



「弥生ちゃん、気にしないで……」



「これ、貰い物で、ずっと財布に入れっぱなしで、汚れてて……逆に失礼かも……ハハハ」



「弥生さんは、気遣いのできる良い子じゃのう。わしらにも、こんな娘がいたら、楽しかっただろうなぁ」



「私もそう思う。弥生ちゃん、いつでも遊びに来て……この商品券は、輝に渡しとくわ」



「あの〜これ、マスターの家の鍵です。これも渡してもらえますか?明日、改めて、マスターには挨拶しに行きます」



私は借りていた、マスターの家の鍵を、南さんに渡した。



「分かったわ。でも、本当に大丈夫なの?おばさん、やっぱり心配だわ」



南さんは、眉を顰めながら鍵を受け取った。



「彼とも電話で話しました。もう会わないって伝えました。……だから大丈夫です」



「でもやっぱり不安だから、弥生ちゃんのアパートの住所と、携帯電話の番号、聞いていい?」



「はい」



私はメモ紙に、住所と電話番号を書いた。



「これ、私と輝の携帯番号だから、何かあったら電話して……遠慮しないで頼ってね」



「はい」



私は深々と頭を下げ、挨拶をし、バス停に向かった。

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