第98話

きっと、彼の心の中じゃみるくが獲物として確定してしまったに違いない。なぜなら、タケルには彼氏がいようが想い人がいようが関係ないからだ。



「一応念を押しとくけどね、みるくはやめといてよ。マジで。このコはあんたが軽く遊べるような女とは違うの。純粋なコだから。判ってる?」



タケルはギクッとなった。

「お、おう。」



ナツキは大丈夫かな?という目付きでタケルを見ながら言う。

「ジローから返信はあった?」


タケルはケータイを取り出し着信を調べた。


「ねぇな。」



「ふぅん。じゃあ、みるくのジローと、あのジローは別人だったのかな。」



みるくは心の中で祈っていた。

ジローくん…




「そんじゃあ、どうする?オレはここでジローと待ち合わせしてるんだけど。」



「じゃあ、うちはお母ちゃんに飯を持って行ってやらんといかんから、行くわ。」



と、ナツキはみるくの手を握った。



「あ、あの、みるく、ここに残る。」

みるくは自分を連れて行こうとするナツキに言った。

「え、でも…」

ナツキは心配だった。軟派のタケルの側にみるくを置いておくのは。

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