第79話

レース終了後、私は彼に抱き着いてしまった。嬉しかった。私は周りが見えてなくて、龍君がこういって促した。薫、嬉しいのはうれしいけど、こんな大勢の前でちょっとっというと、私は我に返った。

えっと思うと周りの注目度にびっくりして下りた。

そしてインタビューを受ける。

島谷薫選手、おめでとうございます。

ありがとうございます。

今回のレースを振り返りどうでしたか。

皆さん早いと思いました。今回はたまたまです。

でも1番です。これからのパラリンピックは世界の義足ランナーと競いますよ。

そうですね。楽しみです。

最後に一言どうぞ。皆さんありがとうございます。どうかまた声援をよろしくお願いしますといった私。そして会場からは割れんばかりの薫コールが鳴り響いた。

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