第3話

“アハハハ”



と笑みを絶やさない仁に、もう何も言えなくなった薺は携帯を開く。



そこにはたくさんのメールが入っているようで、うんざりする彼。



「……俺、帰る。」



「あれ?今から、お別れ会するのにもう帰るの?」



「用事ができた。」



「あー…、本当耀さんって薺のこと好きだよね~。」



「男に好かれても、全然嬉しくねえけどな。」




少しだけ会話を交わした薺達は、これから会うかも分からないのに何も挨拶をせずに、ただここでお別れをしようとした。



そう、彼らにはそんなまどろっこしい言葉は必要がないのだ。



信頼?




そんなものではない。



むしろ、そんなものはもしかしたらなかったのかもしれない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る