最後のアンカー
第1話
それは、小さな一室での出来事だ。
「もう、俺らも引退……か。」
「だな。そろそろ真面目に就活でもする気になったのか?仁。」
薺は目の前にある煙草に目をつけながら、後ろにいた仁にそう声をかける。
仁は薺が見ている煙草を取りに行き、もう一度それを口に含む。
「おい、聞いてっか?」
「聞いてるんじゃない?」
適当に答えを返してくる仁に、薺は溜息を吐きそうになって灰皿を渡す。
素直にそれを受け取った仁は、煙草をその上で消す。
「今頃になって、俺の心配?薺にしては、珍しいね。」
「お前、からかってんのか?」
仁の返答に少し気にいらなかった薺は、座っていたソファから立ち上がる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます