第21話

SIDEアオイ

俺はノンの頭を撫ぜる。

うなされているので、「大丈夫ですか」と声をかけた。

目が覚めたみたいだ。「ちょっと医者呼んできますね。」というと、身体を密着させてきて、「お母さん」と呼ぶ。さすがに焦った。

そっか。寝ぼけて勘違いしてるんだな。と思うが、そのままトントンと背中を叩いてやると、寝た。

部屋にオノデラが来て「アオイ、どう」と聞くので、大丈夫ですよ。というと、そろそろ点滴はいいかなと点滴を外した。

俺は細いこのノンちゃんの手に点滴が入った時、痛いだろうなと思ったのだが、でもオノデラは針を射すのがうまい。だから一発だった。

点滴が外れた彼女の腕をみているオノデラはこういった。

「小さいし細いし今にも壊れてしまいそうだね。こんな華奢な体の中のどこに耐える力があるのかわからないけど、本当に生きててくれてよかった。ありがとうね」というと席を立ち俺にこういった。

「アオイ。点滴を外したが、念のため、今日と明日はベットで過ごさせてね。」とオノデラ。「わかった」というと、オノデラが出て行った。するとノンちゃんは寝ぼけているのか、僕をお母さんと勘違いしてこういった。

「どこ行っていたの。寂しかったんだよ」というノンの頭を撫ぜると気持ちよさそうにしている。こいつはまた寝始めた。

俺はこいつのそばを離れられなかったのだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る