第84話

「え~!ダメですよ!薺さんはトランプするんです!」



「いや、だから俺は…」




徠の嫌々攻撃が始まってしまったのだ。



いくらカラスさんでも、あの人を止めるのは難しそうだ。



何だか徠の方が可哀想になってきたので、オレはそれを止めるために口を開く。




「何なら、カラスさんの分も買ってきますよ。」



別に自動販売機で買うだけだし、旅館にはそれくらいあるだろう。



しかし、カラスさんはそういうわけでついて行くと言ったわけではなかったらしい。



……が。



「おう!じゃあ、行ってこい!」



オレを追い出そうとする徠の満面の笑みには、さすがのオレも殺意が芽生える。



本当、オレが女だって知った時に、君はどういう反応をするか楽しみだよ。

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