第41話

『お前とはやってけねぇよ。』





俺の親父は俺が13歳の時に出て行った。



暴力を振るうワケではなかったが、何か気に入らない事があるとすぐに母親を怒鳴った。



身体的には苦痛ではないけど、精神的にはとてもじゃないけど辛いものだったのだと思う。



そして、子供の俺にも親父は関心なんて一つもなかった。



俺に話しかけてきたことも、俺の目さえも見たことはないかもしれない。




それくらいに、親父にとって俺の存在は小さかった。



いや、ないに等しかったかもしれない。





苦痛はなかったが、俺はイラナイ人間だったのかもしれないとは思った。



だから、俺には母親しかいなかった。





『当夜、私はあなたを見捨てないからね。』



母親のその言葉だけが、俺の生きる糧だった。



生きる意味だったのだ。





それ以外、俺自身が生きる意味なんてないと本気で信じていた。

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