第16話

あ、あれ?



二人共、どうしちゃったんだろう?



私は無意識に吐いた言葉に気づくことができずに、裕貴と朱希君が私の方に向いたことに疑問を抱いていた。





「ど、どうしたの?二人共?」




私は恐る恐るそう聞いてみた。



それを見たであろう裕貴は何故か溜息を一つ。



朱希君は涙目で、私を見つめていた。





…え?何でこんな状況になってんの?






戸惑いを隠せない私は、焦りながらも交互に二人を見る。



そんな仕草をしていたその時────













「マァちゃん、ごめんねえええええ!!」




朱希君の強烈なハグが、私に襲いかかって来たのだ。



思わず私は後ずさってしまったのだが、それもただの無駄な抵抗。



朱希君のダイブはそんなものでは、逃れられないのだと確信した時でもあった。

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