第67話

「だからよ…。忘れるなんて言うな。


真野。自分の過ちから逃げんじゃねぇ。」



ああ、カラスさんはやっぱり分かってたんだ。



私が逃げた事で辛い想いをしていた事を。



いや、何事も目ざとい彼なら、私が辛い想いをしている事は容易に理解出来たハズだ。



だって、私はいつも夢で“あの”出来事を見ていたから。






きっと、カラスさんは知っていた。



私が毎晩、魘されていたのを。



知っていて…何も言わなかったんだ。




私が…私自身で気づいて欲しかったから。




逃げても何も解決しないという事を。



カラスさんはこうなる事が始めから分かっていたんだ。



いや、願っていたんだよね。





あはは、本当にカラスさんにはかなわないや。

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