第6話

修誠君。



初めて会った時は、ずっと見つめ合ってたんだっけ?



修誠君は睨んでいたっていう方がニュアンス的には合ってるのかな?



それでも君は俺から目を逸らそうとしなかったよね。



―――…君は自分の価値に気づいているんだろうか?



この世にイラナイ人間なんて存在しないって、君は気づいているだろうか?



どうか、忘れないでほしい。



俺は君のことを必要としていたんだよって。



今だって君を必要としている誰かが、傍にいるんだよって。



……どうか、忘れないで。




どうかどうか、君が投げ出さないでこの世界を見つめてくれると嬉しい。



そうすると、きっと世界が美しく見えるはずだから。



ねえ、修誠君。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る