第22話

「だから、別れました。」



気まずい雰囲気の中、海沿いであるこの道路に車が通ることはない。



運転席に座っている男の人も、空気を読んでか中から出てくることもない。



……この気まずい中で、蘭勝さんは一度舌打ちをした。



驚いて顔を上げると、彼はさらに怒っているようだった。






「テメエ、何いい子ぶってんだ?あ?」



「……え?」



「景親を選んだのは砦が一番じゃねえからだあ?ふざけてんのか、お前。」



―――…怒っている、彼は。



私は顔を歪ませた。




「そんなのただの綺麗事だろ。それじゃあ、砦の“ため”に別れたことになんだろーが。」



……心臓が、抉られそうだ。



「これっぽっちも、テメエのためじゃねえってか?胸糞悪くて、反吐が出そうだ。」

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