第13話

「……別に動いてはいけないなんて言われなかったので。」



「屁理屈は嫌われんぞ?」



「好かれたいとか思ったことがないので、お気遣いなく。」



「可愛くねえ。」



「四谷さんに可愛いと思われても、嬉しくありません。」




悪態をつくくらいしか彼に対等に話せないので、私は視線を外して周りを見る。



……人が先程より多いわ。



何が始まるの?






「まあ、いい。ほら、こっち来い。」



四谷さんは先程のように私の腕を掴んで、引っ張ってきた。




「触らないでください。」



しかしそれを拒んだ私に四谷さんは意外そうに顔を顰める。



……どうして?



ここはいつものように『お高い女』なんて言って、不敵に笑うところじゃないの?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る