第61話
酷い扱いをしたかもしれない、と内心思っている蘭勝だが、言葉にしたりはしない。
彼の子分に対する態度は、兄弟の中で一番偉そうだというのは言わなくても分かることだろう。
―――…将来の組長様は、偉そうなくらいが丁度いい。
彼の祖父の言葉を借りれば、そういうことである。
「お前とは話しても無駄なことが分かった。――…さっさと仕事すんぞ。」
「了解しやした。」
半ば涙目の逸樹は放って、蘭勝は先程彼らがいた路地裏を通った時、そこを一瞬見つめた。
―――…そこには、抱き合っている男女が見えた。
逃避するように目を逸らした彼の心を知っているものは、誰もいなかった。
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