第31話

信じられない。



私は目を見開くこと以外、何もできなかった。





「遅いぞ、千歳。」



「僕の所為かいな。――…まず僕はこの計画には賛成せんかったろ?」



「何だ?俺が『イエス』って言ったら、『イエス』なんだよ。」



「相変わらず、偉そうやのお。」



バイクから降りた彼は私に視線を移した。



彼は黒縁眼鏡をかけているのに、釣り目で瞳は見えない。



―――…そういえば、彼の瞳は細目の所為で何色なのか見たことがないような気がする。



今はそんなこと、どうだっていいのだが。




「久々やのお、花子ちゃん。」



「―――…【Hell】は四谷さんの味方だったんですか?」

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