第4話

彼の服に私の流した涙が染み込んでしまっているのが頭では分かっているけど、離れようとは思わない。



先輩も私を抱きしめる力を強めるばかりで、離そうとはしなかった。



―――…どれくらい抱きしめ合っていたのだろう?






時間なんて忘れるくらい、彼と私はその暗い路地裏で抱きしめ合っていたのだ。



流石に後ろで行われている玲音さんの殴る音で先輩はここを離れようとしたのか、一旦離れる。



それに少し寂しく思っているのが分かったのか、彼は笑う。



「後でまたいくらでもしてやる。」



―――…沸騰してしまうのではないかと思うくらい、私の顔は今赤いはず。



そんなことを今平気で言えることが、すごいと思う。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る