スイーツとダンジョン~JKがダンジョンでお菓子を食べるだけの配信~

神霊刃シン

設定資料

📜 - STORY -

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2千年代を皮切りに、地球では様々な異変が起こり始める。

世界の主要都市では夏に熱波が頻発したそうだ。


気温が40℃を超える日も、珍しくはなくなってしまった。

また、気温の上昇に伴い、豪雨や台風の発生回数も増加する。


それに呼応するように海面も上昇。

沿岸地域では洪水のリスクがより一層高まってしまった。


南半球では既にいくつかの島が海へと沈み、住民が移住を余儀なくされているという。


当然、それらの影響を受けているのは人間だけではない。

動植物の生息地が変わり、絶滅の危機に晒されている。


中でも一際大きな異変が観測されているのは北半球だ。

月に1度「夜空から星々が消える」といった超常現象が確認されるようになった。


その原因は『黒色矮星わいせい』にある。少なくとも地球の周辺において「現在の宇宙には存在しない」と考えられている星だ。


それが観測されるようになった――ということで「あまり信心深くない人間でも、神へ祈るようになった」と一時期はニュースで報じられていた。


黒色矮星の直径は地球の4分の1程度。

黒い月ブラックムーンを連想させるその星は『リリスの再来』と呼ばれている。


また観測の結果、その質量は地球の2千倍にもおよぶという。

超重力を持つ星だ。表面温度は1千度以上と推測されている。


だが、不思議なことに地球への影響は一切なかった。

見えるが存在はしない――それが科学者たちの出した結論だ。


また同時期に、月面で人間が発見される。

月世界人ルナリアン』と呼ばれた彼らの話によると「別の世界から来た」という話だった。


異なる空間の異なる時代――彼らの住む世界において、神々の争いがあった。

全部で8つあった世界は滅び、統治する世界を失った神々は世界から去ってしまう。


滅びた世界は欠片となって、今も異空間を彷徨さまよっているらしい。

これらの情報から「異なる宇宙に存在する星が見えているのではないか?」とう定説が常識となる。


異世界ブームの到来である。本来なら、ただのオカルトと割り切り、人々は平然と暮らしを続けたのかもしれない。


しかし、そのブームを決定づけたのは『ダンジョン』の存在があったからである。

日本を始めとする世界各国で、謎の揺れを観測するようになっていた。


建物や地面などに一切の影響はなく、人間や植物などの生き物だけが感知できる特殊な揺れだ。


欠片となった異世界の衝突が原因であるのなら、物理的な観測ができないのも合点が行く。


現在では「異なる空間の震動」という推測のもと『異空震いくうしん』という名で定着した。

そして、異空震が発生した後は、決まってダンジョンが出現する。

人々はダンジョンの対処に追われるようになった。


それまでは5種類の自然災害(地震災害、火山災害、風水害、斜面災害、雪氷災害)とされていたが、そこに『ダンジョン災害』が加わったのである。


未知の災害であるダンジョンに対し、人々は大きな混乱を招くと思われていたのだが、その出来事に呼応するかのように、人間の中に異能力者が誕生する。


彼らは当初『冒険者』を名乗っていたが、現在は『探索者シーカー』となり、ダンジョンを踏破クリアしていく職業となった。


そして、異世界との接触から約20年の月日が流れた現在――

世界はゆっくりと、だが確実に異世界へと飲み込まれつつある。


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