第86話

「ひっかかる」




私の言うことが信じられないのだろうか。




「誰かの声に誘われた、か…………」



「人間界に妖怪が現れる時点でおかしいわね…………」




おじいさんは一息はいて私を見る。




「!」




「結。この国は荒れた時代がある。それを平定させたのがアフロディーテという王女。12個のジュエルを誕生させ、悪者に渡らぬよう封印したのも彼女だ。よく考えたら簡単に封印が解かれる品物ではない。結だから封印が解けたのだ」



「えっ??」



「人間界にもグランジュール大国にも怪しげな黒い影が潜んでるようだ。まるでアフロディーテが生きていた時代のように…………」




「長。といいますと?」




「ジュエルをふたたびひとつにし、封印しなければ再び惨劇が起きる!紗和子のように死人がでるであろう。関係ない人も死ぬ」

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