第42話
「亜子ちゃん、私合コンなんて初めてなんだけど…………何か粗相があったら言ってね!」
金曜日、放課後……授業が終わってすぐに私たちは駅前のカラオケへ向かった。
「大丈夫だよ〜!そんな畏まらなくても。」
亜子ちゃん……優しい!
合コンは4対4。女子は全員私と同じクラスの子たち。
適当に自己紹介をして、合コンスタート。
私はドリンクバーから持ってきたジュースをゴクゴクと、飲みながらみんなの歌う歌を聞く。
私の好きなバンド……マイナーだからなぁ……
ももちゃんは、趣味が同じだからカラオケきたら楽しいけど……こういう時歌えないのが少しつまらない。
今度ももちゃんと、カラオケ行こ。…………って何考えてんだよ!
「妃芽ちゃん歌ってる?」相手の男子の1人……えーっと確か…………
「澤部くん、大丈夫だよ!何歌おうか迷っちゃって入れられないんだ〜」
そう答えたはいいけど……なんか近いなぁ…………まぁ、カラオケだし……聞こえにくしい……こんなもんか。
なんか、みんなキャッキャウフフしてるし……なるほど……こういうものか。
よし、大人しく時間になるまで待ってよ。
「妃芽ちゃんこういうとこ初めてなの?」
「え?……はい。初めてです。」
あー、そういえば男の子と遊ぶのも初めてなような……
だって今までは、ももちゃんが、そばにずっと居たし…………
「ひゃっ……え?」
急に膝を触られて彼を見ると「あ、ごめん手が当たっちゃったと」と謝られて私も「あ、びっくりしちゃって……ごめんなさい。」と答えた。
おぉ……びっくりした………………
やばい鳥肌立ってるし。空調は暑いくらいなんだけどなぁ……ジュース取りに行くか……
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