第57話

「教えてくれよ、そこにいるなら。今は姿形視えるわけじゃない。けど、うっすら感じるんだ。三ツ矢さんの姿が…………」



悲しげな表情を浮かべ涙した慶太くん。




慶太くん………?



「三ツ矢翔子………なんだろ?そこにいるのは」



姿形みえないはずの慶太くんは私に近づいてくる。


私は怖くなって後退する。



「逃げないで、三ツ矢さん。いるんだろう?姿をみせてくれ………」



慶太くんには私が後退りしていることもわかるよう。



掴めないはずの腕を………慶太くんは私の腕を掴んだ。

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