第91話

ほぼだけど、完全ではないけど。

私を信じてくれるらしく。



「煌はそれ知ってる?」


煌?

煌には⋯言った。

でも煌は⋯。



「はい⋯、でも、そんなの興味無いからっ

て⋯」


「他は?喋った?」


「いえ⋯」



知らないと言っても。

世那や、あの時そばにいた璃久って人も、信じてくれなかったから。



「じゃあ、仁に庇ってもらうならそのままの方がいい。女じゃないって分かったら、さっきと言ってたのと一緒。最悪殺される」



源の女だと、偽っていた方がいいと?




「数日間、我慢して。ここに新しい女が来る時

、シャッターは開かれるから」



新しい女がくる時?



「あと⋯できるだけ、怪我しないで。俺が迎えに来るまで」


「怪我⋯?」

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