第47話

そもそも最近溜まり場いってないしなあ·····と、いろいろなことを考えながら、学校終わり、あたしは1人で大駕の所に向かった。


湊も誘ったけど、実さんと待ち合わせをしてるらしい。


「一緒に実と行くか?」って言われたけど、おじゃま虫なあたしは丁寧にお断りした。「湊のデレ顔なんか見たくなーい」と。








「おま·····、早いな」


CLOSEの扉を開けて、中を確認してあたしは肩を落とした。めっちゃくちゃ楽しみにしてたのに、あたしの愛する辰巳さんはまだ来てなくて。



いつもの時間よりも早く店に来たあたしに呆れた表情の大駕は、「これ棚に戻しといて」とグラスを指さした。



来たそうそう扱き使われるあたしって·····。



「辰巳さんは?」


「さあ?」


「さあって、連絡ないの?」


「顔出すとは言ってたけど、何時かは知らねぇ。湊は?」


「実さんと来るって」


「へー」

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