第17話
限界だった。
扉をあけた瞬間、男の腕の力が一瞬緩み···
「てめぇっ···」
ドンっと、今出せる精一杯の力で男を押し、
私の足は動き出していた。
震える体。
上手く足が動かない。
「逃げたぞっ、捕まえろ!!」
後ろから声が聞こえた瞬間、
倉庫にいた男たちが一斉にこちらを向いた。
私をここへ連れてきた3人だけではなく、もともと倉庫にいた人たちも、その言葉によって走って逃げ出そうとする私を捕まえるためか、走ってきて。
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