第15話
連れてこられたのは、路地裏から出た所にある古びた倉庫のような場所だった。
私が逃がさないように肩を掴まれながら、戸惑いなくそこへと入っていく男たちに、また恐怖が襲ってくる。
「よお、なんだその女」
「火種になる女だよ」
「はあ?なんだそれ」
古びた倉庫には10人程の、私を連れてきた人たちのようなガラの悪い人が沢山いて···。
「晃貴さんは?」
「さあ、まだ来てねぇよ」
「んじゃ、徹さんは?」
こうき?
てつ?
誰?
「徹さんなら中にいる」
「そ」
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