第275話

地獄の「愛してる」が、

天国の「愛してる」に、一瞬、変わった。


気持ちが、黒から、白に変わった。




「⋯⋯マジかよ⋯⋯」




口元にあった手を前髪へと移動し、くしゃりとかき乱す。




ただの、夢だ。


夢。


そう思いながらしばらく、ベットの上で片膝をたて、そこに項垂れる。





ああ、西田にシーツ変えろって言うの忘れてたと思いながら、夢の続きは一体⋯と、考えてしまった俺は⋯。



俺は⋯。



桃李って、俺の名前を呼ぶ女は、今現在、あいつしかいねぇのに。



「⋯有り得ねえ⋯、ない。 絶対ねぇ」



頭を冷やそう、今日は水風呂だ。


頭をあげ、床に足をつけた俺は、浴室へと足を進めた。

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