第11話

庵side



「っっ!!??」




え!?何!?



この家!?この家に雷が落ちた!?



凄い閃光の後の轟音に目を閉じ、耳を塞ぐこと数十秒。




ソローっと閉じていた目を開ける。



部屋は暗かった。




「凄かったな!!マツリ、ちょっと家の中……」




確認した方がいいんじゃないかと言おうとした。



けど……。



????




「マツリ??」




アレ?お?


さっきまで目の前で背筋まっすぐ正座してたマツリが居ない。



コントローラーをしっかり握りしめ、目を輝かせていたマツリが。



怖くて逃げた??



いやいや、現在プチギックリ腰となってるマツリがそんなに素早く動ける筈がない。



それにこういう時マツリはバカでアホでギックリ腰持ちというおっさんJKだけど、絶対に一人で逃げたりはしない。




『イオリ!!』




あたしの名を呼んで手を繋いでくるのだ。



そのマツリが何処にも居ない……。




「マツリ!?マツリ!?」




呼べども返事はない。



……なんなの!?



どういう……




「!!??」




マツリ探しに気をとられ気付かなかったけどっっ



PS4が光ってる!!



ハッ!?

なんで!?



そしてさっきまでとは違う、ちょっとアホっぽい曲が……なんかマツリをイメージさせる曲が流れだし、おもわずテレビの画面を見た。













「ハァァァァァァァァア!?」




そして叫んだ。



だって、だって!!



バーンッ!!


と画面いっぱいに現れたゲームのタイトルが…………








ファイナル・クエスト10.5になっていた。






10.5ーーー!!??

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