第13話
全ての始まりは、一枚の写真だった。
中学二年の多感な時期に、私は真実を知ることになった。
イギリスの祖母のお屋敷に、母と二人身を寄せていた。
祖父は二年前に亡くなった。
父は産まれた時から知らない。
母に聞いたのは、私が幼い頃に父と別れた事だけ。
祖母は、父をとても毛嫌いしていて。
だから、私もあまり父の存在を良く思っていなかった。
だって、私は祖母と祖父にとても可愛がられて育ってきたから。
私に沢山の愛情を注いでくれた祖父母が嫌う人なら、とんでもない男だったんじゃないかと思ってたんだ。
あの頃はなにも知らないお子さまで。
目先の事にしか考えられていなかった。
本当、今思えばバカだったと反省する。
祖母は家はイギリスでも名士。
伯爵の地位にあり、財力もそこそこあった。
だから、幼い頃からそれなりに裕福な生活をさせて貰っていた。
そんな私が偶然見つけた一枚の写真が、私達の歯車を回し始めたんだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます