第57話
「いい加減にしろっ!死にたいのかっ」
熱で朦朧とする頭に坂口の怒鳴り声がガンガン響く。
うるせぇ…
耳元で大声出すんじゃねぇよ
睨みつけようとそちらに視線を向けるが、熱の所為で視界がぼやけてはっきり見えない。
「40℃あるんだぞ。頼むから大人しくしててくれ。俺の仕事を増やしてくれるな」
懇願が混じるその声を聞きながら瞳を閉じる。
さすがに自分でも無茶をしていると思う。こんな自分に呆れながらも。
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