第11話

楠木拓真(くすのきたくま)刑事が自宅マンションで注いだコーヒーを飲もうとしていた時、リビングのテーブルの上に置いてあった携帯が着信を知らせた。




「おいおい、勘弁しろよ…」




グチグチ文句を零しながら携帯を耳に当てる。




案の定、緊急の仕事の呼び出し。




「ああ、分かったよ。ああ、力也とは現場で合流する」




電話を切り、入れたばかりのコーヒーに未練がましい視線を一瞬向けた後、最短で仕事に行く支度をする。




現場までは車で20分。




その場所に近付いて行くと、警察やらマスコミやら野次馬やらで道が人で埋め尽くされていた。

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