第91話

がらんとした部屋を少し寂しい気持ちで眺めていた時、床に置いてあった携帯が着信を告げた。




画面を見ても知らない番号。




だれだろ?




「もしもし」



『イズミちゃん?』



耳に聞こえてきたのはハスキーな女の人の声。




この声、どっかで…




「えーと、はい」



『突然ごめんなさいね。雪乃よ』




祐樹ママ!?




ダラッと崩していた足を素早く正座に座り直す。

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