第57話

「で?どうだった?」



次の日、

大学で顔を合わせた瞬間、晴香が目を輝かせて尋ねてきた。



「何のこと?」



気のないふりで返事を返してみても、晴香のニヤニヤ笑いは収まらない。



もうっ!



「ふーん。そんなに気に入ったんだ」



お見通しとばかりに晴香が笑った。



「ツバサは分かりやすいのよね。自分に素直って言うか。壱星さんを気に入ったのはすぐにわかったわ」

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