第52話
「……顔とか、じゃないんだけどね。壱星って、あたしのパパに似てるかも……」
存在感とか雰囲気とか。
そう零したあたしに、一瞬ピタリと音がなくなった後、噴き出すような爆笑が響いた。
「もうっ、ツバサったら!お願いだから笑わせないで!」
「っパパに似てるってよ。お前、女にそんなふうに言われたこと無いだろ?」
「……無いな」
涙を浮かべる晴香たちに、微妙な顔の壱星。
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